ヒストグラム(その1)

投稿者: | 2016年7月29日

2016年秋の第7問はヒストグラム。QC七つ道具、続くねぇ。

おいちゃんは相変わらず「まず勉強してから解く」スタイルですよ。5項目を2分で解いたけど正解は3問。問題の読み違いで落としてしまった。「〜になっていないため」という問題だったので正反対の解を選んでしまったよ。もったいないね。

ヒストグラムとは

度数分布図ともいいます。計量値で表される品質特性値について、ばらつき方や平均の位置、不適合の程度などの状態を知るのに使います。

データを区間で区切ってグループとして扱い、柱状図(棒グラフ)によって分布状態の姿をつかみます。縦軸にデータの出現数(度数)を、横軸にデータの数値(特性値)を取ります。

用語

区間(級、クラス)
データをある大きさで区切った間
区間の境界線(限界値)
区間同士の境目
区間の幅h
一区間の大きさ
区間の中心値
区間を代表する中心(中央)値
区間の数
柱の本数
度数f
区間の中に入るデータ数
分布
データのばらつきの状態

ヒストグラムの作り方

  1. 特性を決める
    一ヶ月で100程度となる計量値
  2. データを集める
    データ数100以上の層別データ
  3. データの最大値と最小値を求める
    群ごとに最大値と最小値を求めて、その中からデータ全体の最大値と最小値を求めると楽
  4. 区間の数を決める
    \(区間の数\fallingdotseq\sqrt{データ数}\)
    ※整数値に丸める
  5. 区間の幅を決める
    \(区間の幅h=\frac{(最大値-最小値)}{区間の数}\)
    ※測定のきざみ(最小測定単位の桁)に丸める
  6. 区間の境界を決める
    区間の境界値を測定のきざみ(最小測定単位の桁)の\(\frac{1}{2}\)とする
    \(第1区間の下限境界値=最小値-\frac{測定のきざみ}{2}\)
  7. 区間の中心値(x)を決める
    \(区間の中心値(x)=\frac{区間の下限境界値+区間の上限境界値}{2}\)
  8. データの度数を数えて度数表を作成する
  9. ヒストグラムを作成する
  10. 平均値(一点鎖線)や規格値(実線)を記入する
  11. データ数nなど検討に必要な項目を記入
ヒストグラム

実際にやってみなくちゃわからないね。テキストのデータを使って計算して手順を確認しましたよ。

度数表から平均値と標準偏差を求める

テキストを読んでいてはるか昔に数学で習った気がしましたよ。膨大な数の生データを計算するのは大変なので(ま、今はコンピュータがあるのでそうでもないと思うけど)度数分布でざっくりまとめた値をもとに計算するものですね。当然細かい値は違ってきます。

まず謎の値uを求めておきます。数学の教科書見たら載ってんだろな。

\[u=\frac{x-x_0}{h}\]
  • x:区間の中心値
  • x0:仮の中心値(度数の多い中心値)
  • h:区間の幅

この謎の値uと度数fを使ってufなりu2fなりを計算しておくと、ここから平均値や標準偏差を算出できます。この式自体もはるか昔に導き方を習ったんだろうな。

\begin{eqnarray}
\overline{x}&=&x_0+\frac{\sum{uf}}{n}\times{h}\\
s&=&h\times{\sqrt{\frac{1}{n-1}[\sum{u^2f}-\frac{(\sum{uf})^2}{n}]}}
\end{eqnarray}

ちなみに\(\overline{x}\)の計算式、テキストに誤植がありました。初版とはいえ数式の誤植は勘弁してほしいなぁ。

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